私の家は築四十年を超え、書斎には亡き父から受け継いだ大量の古本が並んでいます。ある秋の朝、大切な初版本のページをめくると、そこに小さな円形の穴が開いており、付近に茶色い小さな虫が這っているのを見つけました。これこそが、本を食べる虫として恐れられるシバンムシ、特にジンサンシバンムシの仕業でした。食品だけに注意していれば良いと思っていた私は、自らの油断を恥じ、そこから徹底した書斎のシバンムシ対策を開始しました。古本を愛する者にとって、シバンムシ対策は文化遺産を守る戦いでもあります。まず取りかかったのは、一冊ずつのブラッシングと検品です。ページに潜んでいる幼虫や卵を物理的に取り除くとともに、被害のひどいものは隔離しました。彼らは本そのものだけでなく、製本に使われる糊も好んで食べるため、古い本ほど狙われやすいのです。シバンムシ対策として、書斎の湿度管理を徹底しました。シバンムシは湿度の高い環境を好むため、除湿機をフル稼働させて湿度を五十パーセント以下に保つようにしました。これだけで、彼らの繁殖スピードは劇的に落ちます。さらに、発生源を調査していくと、書斎の畳の下にも彼らの形跡を見つけました。畳の隙間に溜まった埃が幼虫の餌となっていたのです。シバンムシ対策として、畳をすべて上げて掃除機をかけ、防虫スプレーを塗布した後、防虫シートを敷き詰めました。古本を守るためのシバンムシ対策は、単に虫を殺すだけでなく、本を取り巻く環境そのものを変える作業でした。防虫効果のある楠のチップを本棚に忍ばせ、天然の香りで彼らを遠ざける工夫も凝らしました。こうした地道なシバンムシ対策を数ヶ月続けた結果、新しい穴が開くことはなくなり、トラップにかかる成虫の数もゼロになりました。今回の記録を通じて痛感したのは、シバンムシ対策には「死角を作らない」ことが不可欠だという事実です。本棚の奥や畳の下など、普段見ることのない場所にこそ、彼らは潜んでいます。定期的な空気の入れ替えと、愛書への変わらぬ関心が、最高の防虫剤になるのだと学びました。古びた紙の匂いと、静かな読書の時間を取り戻せたことは、私にとって何よりの報酬です。もし古本をコレクションしている方がいれば、今すぐにでも背表紙の裏をチェックしてみてください。早めのシバンムシ対策こそが、大切な思い出を未来へ繋ぐ唯一の手段なのですから。
古本と畳のシバンムシ対策を実践した記録